光のもとでⅠ
「……不整脈、出てるかもだけど。でも、本当にそれだけで……たぶん眠れば大丈夫だと思うの」
 今日、病院へ行く、というのはもともとの通院日だからで、午後までは家で寝てればいいはずだった。
「手配したものを取り下げるのも面倒だから、そのまま流されてくれないか?」
 さっきまでのツカサはいったいなんだったのだろう。
 そう思うくらいにいつもどおりのツカサで、私は促されるままにコートを着てマンションを出ることになった――。
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