光のもとでⅠ
「明日、特教棟の三階、一番突き当たりの教室に行きなさい。玉紀先生がいらっしゃるから」
 きっとその人がみんなに「なっちゃん先生」と慕われている先生なのだろう。
「お昼ご飯を食べたあとに行けばいいんですか?」
「一緒に食べるって言ってたわ」
「……はぁ」
 私は補講授業を受けに行くわけだけど、補講授業を受ける前に食べるのだろうか……?
 不思議に思いつつ、帰るために制服に着替えた。

 病院に迎えに来てくれたのはお母さんと唯兄。
 私が病院にいる間、ふたりもしっかりと睡眠をとったらしい。
 蒼兄は午後から大学へ行ったとのことだった。
 車に乗り込み、私は気になっていたことを口にする。
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