光のもとでⅠ
 あまり教室らしくない部屋の片隅に丸いテーブルがあり、私はそこへ案内された。
「じゃ、まずはご飯にしましょう? 食べながら少しずつ話すわ」
 食べながらお話……?
 私の頭には一気にクエスチョンマークが増殖し、首を傾ける羽目になる。
「え……? 授業じゃないんですか?」
「ん? 授業よ? ちゃんとしっかり授業」
 でも、今「お話」って――。
「御園生さんは高等部から藤宮生なのよね?」
「はい」
「なら、この学校の初等部と中等部でどんな性教育を受けてきているのかを話さなくちゃいけないわ」
「……ほかの外部生も、みんな受けたんですか?」
 訊くと、「えぇ」と笑みが返された。
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