光のもとでⅠ
 それを聞いて納得したことがある。
 私はこの学校に入学してからとてもたくさんの人に文句を言われた。
 それは、ツカサの側にいることを良く思わない、という内容が主だったけれど、みんながみんな、自分の思うことや不満を私にぶつけてきた。
 中学のときとは全く違った。
 中学のときは自分の何が相手を不快にさせているのかを知ることはできなかったし、嫌われているであろうことはわかるけど、「何が」と言葉で提示されたことはない。面と向って何かを言われることはなく、物がなくなったり机や教科書に罵詈雑言が並ぶ程度で、肝心の理由がわからなかった。
 けど、この学校の人たちは何が気に食わないのかをきちんと口にしてくれる。グループで固まることもなく、ひとりでも文句を言いに来る。どちらかと言うと、複数人に呼び出されることよりも単独で来る人のほうが多かった。
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