光のもとでⅠ
「熱も出てないし、たまに脈が跳ぶ程度。……だけど、できるだけ夜更かしはしないように。いいわね?」
「はい」
「それと、予定どおり周期を変えるんでしょう?」
 部屋に置いてあるビニールのピルケースを見て言われた。そのピルケースは低容量ピルのケース。
 本当なら明日から始まるはずの生理。けれど、そうするとどうしても期末考査に差し掛かって勉強の妨げになる。だから、薬を飲み続けて期間をずらすことになっていた。
 先生に追加分の薬を渡される。
「次の周期の分」
「ありがとうございます」
「効果は?」
「まだよくわからないです」
「そうね、まだ飲み始めて二ヶ月だし。とりあえず続けてみよう」
「はい」
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