光のもとでⅠ
21
十二月十五日水曜日――。
日中は曇っていて、夕方には雨がパラパラと降ってきた。
夕方、蒼兄が病院まで迎えに来てくれ、マンションへ帰ってきたらパレスから戻ったお母さんに出迎えられた。
私は今日も果歩さんに会わなかった。お母さんが出張先から帰ってくるから、という理由で。
今は、家族みんながゲストルームに揃っている。夜になると、寝る場所がないお父さんだけが十階の静さんのおうちにお邪魔していた。
あと二日。あと二日で二学期が終わってしまう――。
「リーィ?」
にゅっ、と目の前に唯兄の顔が現れてびっくりした。
「な、何?」
「何、じゃなくて……碧さんの話聞いてた?」
「え? あ、ごめん。お母さん、何?」
日中は曇っていて、夕方には雨がパラパラと降ってきた。
夕方、蒼兄が病院まで迎えに来てくれ、マンションへ帰ってきたらパレスから戻ったお母さんに出迎えられた。
私は今日も果歩さんに会わなかった。お母さんが出張先から帰ってくるから、という理由で。
今は、家族みんながゲストルームに揃っている。夜になると、寝る場所がないお父さんだけが十階の静さんのおうちにお邪魔していた。
あと二日。あと二日で二学期が終わってしまう――。
「リーィ?」
にゅっ、と目の前に唯兄の顔が現れてびっくりした。
「な、何?」
「何、じゃなくて……碧さんの話聞いてた?」
「え? あ、ごめん。お母さん、何?」