光のもとでⅠ
「翠葉?」
「あ、ごめん」
慌てて歩くのを再開し、海斗くんの隣に並ぶ。
「私、その件は聞いてないからちょっとわからないかな……」
パレスには二泊すると聞いている。結婚式前日に移動して泊まり、翌日二十四日の結婚式に出席。二十四日は宿泊予定だけど、その翌日の二十五日に宿泊予定はない。
「そっか……でも、パレスのお披露目にも来ると思うから、そのときにじーちゃんのこと紹介できるかな」
海斗くんは明るく話すけれど、私の心は複雑だ。
今の今まで考えなかったけれど、湊先生の結婚式におじいさんがいらっしゃらないわけがない。そのときには顔を合わせることになるのだろう。
「海斗くん……ぜひ、おじいさんに紹介してね」
にこりと笑みを添えてお願いした。
「おう! 任せとけっ」
ツカサのおじいさんには伝えたいことがある。ただひとつ――二度と選択権などいらない。
そう伝えたい。
「あ、ごめん」
慌てて歩くのを再開し、海斗くんの隣に並ぶ。
「私、その件は聞いてないからちょっとわからないかな……」
パレスには二泊すると聞いている。結婚式前日に移動して泊まり、翌日二十四日の結婚式に出席。二十四日は宿泊予定だけど、その翌日の二十五日に宿泊予定はない。
「そっか……でも、パレスのお披露目にも来ると思うから、そのときにじーちゃんのこと紹介できるかな」
海斗くんは明るく話すけれど、私の心は複雑だ。
今の今まで考えなかったけれど、湊先生の結婚式におじいさんがいらっしゃらないわけがない。そのときには顔を合わせることになるのだろう。
「海斗くん……ぜひ、おじいさんに紹介してね」
にこりと笑みを添えてお願いした。
「おう! 任せとけっ」
ツカサのおじいさんには伝えたいことがある。ただひとつ――二度と選択権などいらない。
そう伝えたい。