光のもとでⅠ
 うちの学校の夏服は、冬服と打って変わってセーラーブレザーになる。
 襟の部分とスカートはネイビーとブルーのタータンチェックで、襟以外の部分は白。
 男子の制服は女子のスカートの生地でズボン。上は冬服ジャケットと同じ型の半袖で色は白。
 水色のストールを羽織ると、なんともお嬢様学校の制服らしいスタイルになった。
 ストールの先にはくるみボタンがついており、結ばずに留めることのできるデザイン。
「カーディガンっていう案もあったのだけど、うちの学校、ほかの学校と似たことをするのがあまり好きじゃないから、逆に生徒考案のデザインでストールのほうが通りやすいと思って」
 と、桃華さんが教えてくれた。
「因みにね」と前で留めていたストールを外し始めたのは、緩いウェーブを肩の上で揺らしている志穂ちゃん。
「ちょっと失礼」と、ストールを両脇の下をくぐらせる。どうやら、背中側でボタンを留めたらしい。
「こうすると作業していてもずってくることもなし!」
「三角ストールだから留めてる部分も見えないんだよ」
 と、早穂ちゃんが嬉しそうに教えてくれた。
「うん、やっぱり似合うね」
 得意満面な笑みを見せたのは志穂ちゃんだった。
 周りにいたクラスメイトも満足そうな顔をしている。
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