光のもとでⅠ
「さ、私たちも行きましょう」
桃華さんに促され、珍しく一緒に教室を出る。
「冬休みは幸倉に戻るのよね?」
「あ、うん……」
「うちもこのあとは暮れの挨拶回りで忙しいのよねぇ……。年始は年始の挨拶。でも、それが終わったら遊びに行ってもいいかしら?」
「え……?」
「宿題。わからないところが絶対に出てくるから教えてほしいの。逆に、古文と世界史なら教えられるわ。どう?」
まるで交換条件のように提示される。
これだって桃華さんの優しさなのだ。
「うん、ぜひ……遊びにきてね。蒼兄も喜ぶと思う」
「……そうじゃないから。蒼樹さんは関係なくて……私は翠葉に会いに行くの。勘違いしないで」
「あ、ごめんなさ――」
「謝らないで……」
桃華さんに促され、珍しく一緒に教室を出る。
「冬休みは幸倉に戻るのよね?」
「あ、うん……」
「うちもこのあとは暮れの挨拶回りで忙しいのよねぇ……。年始は年始の挨拶。でも、それが終わったら遊びに行ってもいいかしら?」
「え……?」
「宿題。わからないところが絶対に出てくるから教えてほしいの。逆に、古文と世界史なら教えられるわ。どう?」
まるで交換条件のように提示される。
これだって桃華さんの優しさなのだ。
「うん、ぜひ……遊びにきてね。蒼兄も喜ぶと思う」
「……そうじゃないから。蒼樹さんは関係なくて……私は翠葉に会いに行くの。勘違いしないで」
「あ、ごめんなさ――」
「謝らないで……」