光のもとでⅠ
「ところで、何かあったの? 入って来たとき少し嫌そうな顔してた」
「……嫌っていうか……でも、嫌なのかな」
床に視線を落として少し考えていると、
「なんなのよ。口にしちゃいなさい」
「……川岸先生が何人かの先生が病院からも通信授業が受けられるように掛け合ってくれてるって仰ってたのだけど……」
「それが何? 翠葉にとってはいい話じゃない。そもそも、あんたが外部生で学年三位、しかも異例の速さで未履修分野の課題を終わらせたことがそこにつながっているのよ?」
「……とてもありがたい話しなんですけど、でも、病院は……入院はしたくない」
そう言うと、深いため息をつかれた。
「そっちか……。翠葉は本当に病院が嫌いなのね? うちの弟どもは大好きなのに」
「楓先生はお医者様だし、司先輩はお医者様側になるためだからだと思います。私は患者だもの……。好きなわけないです」
「ま、それもそうね。とりあえず、この一時間は丸々寝ちゃいなさい」
と、奥のベッドに通された。
ストールを外すと、
「それ、認可されるといいわね」
と、一言残してカーテンを閉めて出ていった。
「……嫌っていうか……でも、嫌なのかな」
床に視線を落として少し考えていると、
「なんなのよ。口にしちゃいなさい」
「……川岸先生が何人かの先生が病院からも通信授業が受けられるように掛け合ってくれてるって仰ってたのだけど……」
「それが何? 翠葉にとってはいい話じゃない。そもそも、あんたが外部生で学年三位、しかも異例の速さで未履修分野の課題を終わらせたことがそこにつながっているのよ?」
「……とてもありがたい話しなんですけど、でも、病院は……入院はしたくない」
そう言うと、深いため息をつかれた。
「そっちか……。翠葉は本当に病院が嫌いなのね? うちの弟どもは大好きなのに」
「楓先生はお医者様だし、司先輩はお医者様側になるためだからだと思います。私は患者だもの……。好きなわけないです」
「ま、それもそうね。とりあえず、この一時間は丸々寝ちゃいなさい」
と、奥のベッドに通された。
ストールを外すと、
「それ、認可されるといいわね」
と、一言残してカーテンを閉めて出ていった。