光のもとでⅠ
前回と同じように下瞼の粘膜を見られたり、口腔内を見られたり、腹部の触診の末に訊かれる。
「前回、胃の粘膜を保護する薬を追加で出しましたがどうですか? 胃の痛みに変化はありましたか?」
「あまりないように思います」
「そうですか。ご飯は食べられていますか?」
「はい」
「分量はどうでしょう?」
「半人前弱くらいは食べられています」
「胃はずっと痛いですか?」
「不快感なら一日中……でも、蹲るくらいに痛むのはたいていが空腹時です。……胃酸過多なんでしょうか?」
「そうかもしれませんね。……下瞼の粘膜が大分白い。鉄分も足りていない気がします。血便は?」
「いえ……今のところは」
「……嘘はついてませんね?」
ツカサと酷似する目が探るように私を見ていた。
「前回、胃の粘膜を保護する薬を追加で出しましたがどうですか? 胃の痛みに変化はありましたか?」
「あまりないように思います」
「そうですか。ご飯は食べられていますか?」
「はい」
「分量はどうでしょう?」
「半人前弱くらいは食べられています」
「胃はずっと痛いですか?」
「不快感なら一日中……でも、蹲るくらいに痛むのはたいていが空腹時です。……胃酸過多なんでしょうか?」
「そうかもしれませんね。……下瞼の粘膜が大分白い。鉄分も足りていない気がします。血便は?」
「いえ……今のところは」
「……嘘はついてませんね?」
ツカサと酷似する目が探るように私を見ていた。