光のもとでⅠ
家で蒼兄や唯兄、お母さんたちから優しい言葉ばかりをかけられていたから、相馬先生の言葉がとても鋭く感じた。
「与えてもらうことに慣れんな。もっとあがいてみろ」
先生は何か言おうとして口を閉じ、
「……次は二十三日にパレスで昇の治療。二十八日月曜日が年内最後の治療になる」
それだけを言うと病室を出ていった。
洋服に着替え廊下へ出ると、お母さんはナースセンター前で先生と話していた。
いつもなら何も考えずそこへ向かうのに、相馬先生に近づくことに勇気がいった。
私はどれだけ意気地なしなのだろう……。
そろそろとお母さんの隣に並び、ふたり揃って相馬先生に頭を下げた。
「与えてもらうことに慣れんな。もっとあがいてみろ」
先生は何か言おうとして口を閉じ、
「……次は二十三日にパレスで昇の治療。二十八日月曜日が年内最後の治療になる」
それだけを言うと病室を出ていった。
洋服に着替え廊下へ出ると、お母さんはナースセンター前で先生と話していた。
いつもなら何も考えずそこへ向かうのに、相馬先生に近づくことに勇気がいった。
私はどれだけ意気地なしなのだろう……。
そろそろとお母さんの隣に並び、ふたり揃って相馬先生に頭を下げた。