光のもとでⅠ
「ふふ……」
乾いた笑いというよりも、震えから発せられたような声が漏れる。
「翠葉……都合良すぎるよ」
メールをくれたときには会えないと思って、相馬先生に突き放されたら会いたくなるなんて――。
会ったところで何から話したらいいのかもわかっていないのに。
私は病室の片隅に置かれていたハープケースを手に取り病室を出た。
乾いた笑いというよりも、震えから発せられたような声が漏れる。
「翠葉……都合良すぎるよ」
メールをくれたときには会えないと思って、相馬先生に突き放されたら会いたくなるなんて――。
会ったところで何から話したらいいのかもわかっていないのに。
私は病室の片隅に置かれていたハープケースを手に取り病室を出た。