光のもとでⅠ
 レストランマネージャーなる人に地下へ案内され、地上とは異なる様相のフロアを歩く。
 地上の回廊の真下に同じ形状の廊下があるものの、通された医務室は円形ではなく長方形の部屋だった。
 当たり前のように直線的な家具やベッドが並び、天井には飾り気のない直管の蛍光灯。
 涼先生はデスクの前へ座り、私はその近くにあるスツールにかけるよう促された。
 一瞬にして日常へ引き戻される。
 もう、何をどうやっても診察室にしか見えない。どこからどう見ても立派な診察室。
 涼先生がデスクの上にあるキーボードを叩き、パスワードを入力するとディスプレイに私のカルテや検査結果が表示された。
 いくつかの欄が赤い文字で表示されていた。それは即ち、検査に引っかかっていることを意味する。
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