光のもとでⅠ
「蒼兄はもうお風呂に入ったの?」
「あぁ、翠葉が出てからすぐにシャワー浴びた。そのあと、父さん起こして酔いさましにシャワー浴びさせてからティーラウンジに行ったんだ。今、母さんが入ってるならあとは唯だけだな」
「そうだったのね」
 そこへ唯兄が上がってきた。
「唯兄、お風呂は?」
「もう明日の朝でいいや。夏と違って汗かいてるわけでもないしね」
 言ってゴロンと横になる。
「もう寝られる?」
 蒼兄が私たちに確認し、ロフトの照明が落とされた。
 しばらくして暗闇に目が慣れると、月明かりで室内が見えるようになる。
 イルミネーションは消したければ部屋から見える範囲を消すことができるらしい。けれど、消さなくてもベッドに横になると視界には入らなくなる。
 そういう場所に設置されており、ベッドが置かれる場所も考慮されていた。
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