光のもとでⅠ
「今回みたいな内輪の式でくらいしか使えないでしょうけど、アロマ好きの栞さんのために湊先生からぜひって依頼があったのよ」
 湊先生は栞さんが本当に大切で大好きなんだな……。
「栞さん、嬉しくて泣いちゃうかもね?」
 言うと、みんな嬉しそうに笑った。

 ステーションに着きエレベーターで地下へ下りると、私たちの到着を確認した湊先生が花嫁さんらしからぬ言葉を発する。
「みんな揃ったところで、栞を泣かせに行くわよっ!」
 まるで出陣号令。ところどころで笑いが起こるのは仕方がない気がする。
「湊ちゃん、もっと花嫁さんらしくしてよ」
 言ったのは海斗くん。
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