光のもとでⅠ
 改めて周りに目をやると、ひとつのカウンターを残して三つのカウンターに生徒会メンバーがおさまっていた。
 右から加納先輩、里見先輩、サザナミくん、桃華さん、海斗くん、荒川先輩、春日先輩、私、司先輩、美都先輩の順。
 機動部隊、書記部隊、会計部隊――メカ部隊、だろうか?
 首を傾げていると、
「署名は全学年女子から集めたけれど、満場一致が一番の近道なんだ。だから、女子生徒の署名を提示したうえで、全校生徒の指示を仰ぐ。観覧席にはシートの右下にボタンが付いているんだ。賛成の人間に押してもらうと朝陽のいる場所にデータが上がってくる。ほら、この椅子にも付いてるでしょ?」
 春日先輩に言われた場所を手で触れると、確かにボタンが付いていた。
「あとは……俺たちの向かいのカウンターが丸々空いてるのは、そこに座る人たちがいるから」
「え……?」
「あの席には学園長と高等部校長、それから学園規則委員長が席に着く。カウンターの中に四角いのが四つと丸いのがひとつあるでしょう?」
 春日先輩から視線をカウンター内に移すと、確かにまだ何か仕掛けがありそうな床が存在した。
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