光のもとでⅠ
「御園生蒼樹です。妹が、お世話になったみたいで……」
蒼兄は私をしきりに気にする。
以前、デパートで会ったことは話しているけれど、白野のパレスで朗元さんに会ったことは誰にも話していない。
カランカラン、カランカラン――。
鐘の音が高らかに響き拍手が沸き起こる。
つられるように階上を見上げると、雲ひとつない空と教会をバックに湊先生と静さんがお祝いの言葉を受けて下りてくるところだった。
バラの花びらが視界いっぱいに広がり目がチカチカする。
眩暈の兆候を感じ、すぐに左手で手すりを掴んだけど、同じタイミングで突風に煽られた。
落ちるっ――。
蒼兄は私をしきりに気にする。
以前、デパートで会ったことは話しているけれど、白野のパレスで朗元さんに会ったことは誰にも話していない。
カランカラン、カランカラン――。
鐘の音が高らかに響き拍手が沸き起こる。
つられるように階上を見上げると、雲ひとつない空と教会をバックに湊先生と静さんがお祝いの言葉を受けて下りてくるところだった。
バラの花びらが視界いっぱいに広がり目がチカチカする。
眩暈の兆候を感じ、すぐに左手で手すりを掴んだけど、同じタイミングで突風に煽られた。
落ちるっ――。