光のもとでⅠ
21
『司、揃ったわよ』
「昇降機を降ろします」
予算報告書に目を通していたら、そんな会話が聞こえてきた。
美都先輩がタッチパネルを操作すると、さっき春日先輩が教えてくれたカウンター内の四角くマーキングされている床が三つ下がり始める。
「はいっ、みんなお出迎えするよー!」
加納先輩の号令でみんなが立ち上がる。私もそれに習ってゆっくりと立ち上がった。
ピーッと音が鳴り、昇降機が上がってきた。
徐々に見えてきた人は三人。
一番左の人は少し痩せ型で身長の高い男の人。真ん中には恰幅が良くて、あまり背の高くない男の人。右側には華奢な体型の少し神経質そうな面立ちの女の人だった。
「この時間お世話になります」
加納先輩が口にすると、みんな揃って腰を折った。
私もギリギリ同じタイミングで行動できたと思う。
頭を上げると、女の人が生徒会メンバーを見回し、私に視線を留めた。
ヒールをカツンカツンと鳴らし、私の目の前まで来る。と、
「あなたが御園生翠葉さんね?」
「……はい。一年B組御園生翠葉です」
「……そう」
それだけのやり取りをすると、ほかのメンバーに視線をめぐらせ、
「相変わらず変わり映えしない面子ね」
その先生をじっと見ていると、私に視線を戻し上から下まで検分するように見られた。
「昇降機を降ろします」
予算報告書に目を通していたら、そんな会話が聞こえてきた。
美都先輩がタッチパネルを操作すると、さっき春日先輩が教えてくれたカウンター内の四角くマーキングされている床が三つ下がり始める。
「はいっ、みんなお出迎えするよー!」
加納先輩の号令でみんなが立ち上がる。私もそれに習ってゆっくりと立ち上がった。
ピーッと音が鳴り、昇降機が上がってきた。
徐々に見えてきた人は三人。
一番左の人は少し痩せ型で身長の高い男の人。真ん中には恰幅が良くて、あまり背の高くない男の人。右側には華奢な体型の少し神経質そうな面立ちの女の人だった。
「この時間お世話になります」
加納先輩が口にすると、みんな揃って腰を折った。
私もギリギリ同じタイミングで行動できたと思う。
頭を上げると、女の人が生徒会メンバーを見回し、私に視線を留めた。
ヒールをカツンカツンと鳴らし、私の目の前まで来る。と、
「あなたが御園生翠葉さんね?」
「……はい。一年B組御園生翠葉です」
「……そう」
それだけのやり取りをすると、ほかのメンバーに視線をめぐらせ、
「相変わらず変わり映えしない面子ね」
その先生をじっと見ていると、私に視線を戻し上から下まで検分するように見られた。