光のもとでⅠ
「無邪気な顔して寝てるわね」
お母さんが唯兄の額にかかる髪をかき上げる。と、つるっとしたキレイなおでこが露になった。
「口元しまりないし……」
蒼兄が軽く頬を引張る。
「なんか……こぉ……叩きたくなるおでこだな?」
言いながらお父さんがペシっと叩いたけれど起きる気配はない。
初めて見たときにも中性的な顔立ちとは思ったけれど、
「女の子みたい」
おでこもほっぺも、羨ましくなるほどのマシュマロ肌。あどけない寝顔はお姉さん――芹香さんを思い出す。言われるまで気づかなかったけれど、唯兄とお姉さんは本当によく似ているのだ。違うのは髪の毛の長さだけ、と言いきれるほどに。
お母さんが唯兄の額にかかる髪をかき上げる。と、つるっとしたキレイなおでこが露になった。
「口元しまりないし……」
蒼兄が軽く頬を引張る。
「なんか……こぉ……叩きたくなるおでこだな?」
言いながらお父さんがペシっと叩いたけれど起きる気配はない。
初めて見たときにも中性的な顔立ちとは思ったけれど、
「女の子みたい」
おでこもほっぺも、羨ましくなるほどのマシュマロ肌。あどけない寝顔はお姉さん――芹香さんを思い出す。言われるまで気づかなかったけれど、唯兄とお姉さんは本当によく似ているのだ。違うのは髪の毛の長さだけ、と言いきれるほどに。