光のもとでⅠ
私の後ろを歩く唯兄が、その隣を歩く蒼兄に向かって発した言葉。今、私の左には海斗くんが、右には楓先生が並んで歩いていた。
「若槻くん、蒼樹くんは悪くないよ。断ろうと思って口を開いた蒼樹くんを遮ったのは海斗の大声だし、声をかけるだけかけてみちゃダメかな、ってゴリ押ししたのは俺だから」
「あれ? 意外。そのあたりは秋斗さんかなって思ってたんだけど」
「秋斗や司なら自分たちで迎えにくると思わない?」
「あー、それは確かに……。なんであのふたりじゃないんだろ?」
「それは、俺と楓くんのほうが断られる率が低い気がしたからじゃない?」
海斗くんが得意満面で答えると、唯兄はあっさりと納得した。
前列後列で会話をしつつ、楓先生は私に会話の主軸を戻した。
「若槻くん、蒼樹くんは悪くないよ。断ろうと思って口を開いた蒼樹くんを遮ったのは海斗の大声だし、声をかけるだけかけてみちゃダメかな、ってゴリ押ししたのは俺だから」
「あれ? 意外。そのあたりは秋斗さんかなって思ってたんだけど」
「秋斗や司なら自分たちで迎えにくると思わない?」
「あー、それは確かに……。なんであのふたりじゃないんだろ?」
「それは、俺と楓くんのほうが断られる率が低い気がしたからじゃない?」
海斗くんが得意満面で答えると、唯兄はあっさりと納得した。
前列後列で会話をしつつ、楓先生は私に会話の主軸を戻した。