光のもとでⅠ
「俺はストーカーになった覚えはない」
 感情の起伏を感じさせない声音。けれど、表情は「迷惑だ」と雄弁に語っていた。
「いや、傍から見たらストーカーとなんとかは紙一重って言うからさ」
 秋斗さんの自虐的とも思える台詞にその場が沸く。
 さっきと同様、私はその笑いに混じることはできなくて……。けれど、笑っていない人はもうひとりいた。
 テーブルセットに秋斗さんと向かい合わせで座っているツカサは無表情だった。
 すぐには気づけなかったけれど、湊先生とは違い、ツカサの髪型はいつものストレートに戻っていた。
「とりあえず、翠葉ちゃんは座ったらどうかな?」
「あ、はい……」
 隣の楓先生に視線を移し答えた次の瞬間、座っていたはずの秋斗さんが目の前に立っていた。
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