光のもとでⅠ
「おいっ、司っ!?」
海斗くんが引き止めるような声を発したけれど、ツカサは止まらない。
正面に来られるのかと思ったら、私たちのソファの後ろに立った。
ポテ、と音を立て膝掛けの上に落とされたのは黒い手袋。そして、柔らかなものが頬に触れた。それはツカサが首に巻いていたマフラーだった。
「外に出るのにどうして手袋もマフラーもしてないんだ」
責めるような声が降ってくる。
振り返ることはできなくて、「ごめんなさい」と小さく謝ると、
「……別に謝られたいわけじゃない。それに……困らせたいわけでもないから」
背後の気配がなくなり振り返る。と、ツカサは屋内へ通じるドアへ向かって歩き始めていた。
「え……?」
「どうする?」
隣のソファに座っていた静さんに尋ねられる。
海斗くんが引き止めるような声を発したけれど、ツカサは止まらない。
正面に来られるのかと思ったら、私たちのソファの後ろに立った。
ポテ、と音を立て膝掛けの上に落とされたのは黒い手袋。そして、柔らかなものが頬に触れた。それはツカサが首に巻いていたマフラーだった。
「外に出るのにどうして手袋もマフラーもしてないんだ」
責めるような声が降ってくる。
振り返ることはできなくて、「ごめんなさい」と小さく謝ると、
「……別に謝られたいわけじゃない。それに……困らせたいわけでもないから」
背後の気配がなくなり振り返る。と、ツカサは屋内へ通じるドアへ向かって歩き始めていた。
「え……?」
「どうする?」
隣のソファに座っていた静さんに尋ねられる。