光のもとでⅠ
「色々考えたんだけど、何しろ相手が静だろ? さすが次期会長だけあって、探せど探せど弱みらしい弱みがないんだよね。やんなっちゃうよ、俺なんてウィークポイントだらけだっていうのに」
「で、結局何提示したんですか……」
「ん? 万が一にも、なーんてことがあったら湊先生と離婚してねって言ってある。それだけじゃ足りないから、会長職こなしつつ俺の部下になってこき使われてね、とも言っておいた。会長権限を有した静が部下にいたら色々便利だと思わん?」
お父さんの言葉にびっくりしたのは唯兄だけではない。私も口元を覆うくらいには驚いた。
「ずっと碧を好きだった静がようやく結婚を決めたんだ。湊先生のこと、中途半端な気持ちなわけないし。それにさ、あの静が人の下につくなんて考えられないだろ? しかも、俺の部下とか。いやー、あり得ないわ」
「そうよね? 絶対手放したくないものを手放してもらって、尚且つプライドが許さないようなことを選ばないと」
「で、結局何提示したんですか……」
「ん? 万が一にも、なーんてことがあったら湊先生と離婚してねって言ってある。それだけじゃ足りないから、会長職こなしつつ俺の部下になってこき使われてね、とも言っておいた。会長権限を有した静が部下にいたら色々便利だと思わん?」
お父さんの言葉にびっくりしたのは唯兄だけではない。私も口元を覆うくらいには驚いた。
「ずっと碧を好きだった静がようやく結婚を決めたんだ。湊先生のこと、中途半端な気持ちなわけないし。それにさ、あの静が人の下につくなんて考えられないだろ? しかも、俺の部下とか。いやー、あり得ないわ」
「そうよね? 絶対手放したくないものを手放してもらって、尚且つプライドが許さないようなことを選ばないと」