光のもとでⅠ
桜林館中央から観覧席まではざっと二十メートルくらいだろうか。
等間隔にスポットライトが照らす通路を歩く。
「読み上げ、上出来だった」
「……本当ですか?」
「嘘つく必要はないだろ」
「そうですよね……。とにかく、間違わないように読むのに必死でした」
「翠の声や話し方は聞き取りやすい。だから読み上げに指名した。これが優太なら読むペースが早くて生徒が聞くのをやめる」
……そんなことまで考えて総会は開かれるのね。
「さっきの桃華さんの話し、びっくりしました」
「あぁ、ストール認可の件?」
「はい」
「強引にでも議題を通したいときにしかここまではやらない」
……そうなのね。
「そのくらい、みんなが必死に動いた集大成の可否が今出る」
「……先生たちで話し合いとかはしないの?」
こういうのを決めるとき、普通なら職員会議を開くのではないだろうか。
等間隔にスポットライトが照らす通路を歩く。
「読み上げ、上出来だった」
「……本当ですか?」
「嘘つく必要はないだろ」
「そうですよね……。とにかく、間違わないように読むのに必死でした」
「翠の声や話し方は聞き取りやすい。だから読み上げに指名した。これが優太なら読むペースが早くて生徒が聞くのをやめる」
……そんなことまで考えて総会は開かれるのね。
「さっきの桃華さんの話し、びっくりしました」
「あぁ、ストール認可の件?」
「はい」
「強引にでも議題を通したいときにしかここまではやらない」
……そうなのね。
「そのくらい、みんなが必死に動いた集大成の可否が今出る」
「……先生たちで話し合いとかはしないの?」
こういうのを決めるとき、普通なら職員会議を開くのではないだろうか。