光のもとでⅠ
「今、秋斗と君のお兄さんふたりがシステムの最終チェックをしているそうだよ」
「え……?」
「学園の許可は夏に下りているからね。あとはシステムを稼動させて最終チェックをするだけだそうだ」
「秋斗くんやお兄さんたちに今できることは限られるでしょう? それでも、今自分にできることを精一杯やろうとしているのよ。各々が各々の方法であなたをフォローしようとしているの」
 藤原さんは私から視線移し、ベッドの奥にあるソファセットへ向かって歩きだす。
「たいがい先走りすぎな気はしなくもないけれど……」
 言うと、こちらを肩越しに振り返る。
「だって、御園生さんがYESと言うとは限らないのだから」
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