光のもとでⅠ
四時過ぎに説明が終わると、湊先生と静さんが揃ってお見舞いに来てくれた。
入院してから連日検査のハードスケジュールで、両親以外に病室を訪れるのは先生たちと身の回りのお世話をしてくれる栞さんだけだった。
栞さんから、湊先生は朗元さんの治療のためにパレスに残っていると聞いていた。
湊先生の顔を見て、口を真一文字に閉じる。意識してそうでもしないと朗元さんの容態を訊いてしまいそうだったから。
そんな私を見て察したのか、湊先生は苦笑しながらベッド脇まで歩いてきた。
「今日は医者としてではなく……おじい様の孫としてお見舞いに来たわ」
それは――訊いてもいいということ?
「おじい様を助けてくれてありがとう。もう大丈夫よ。今日パレスから戻ったわ。今は隣の病室にいる」
見えるわけもないのに、つい壁に視線を向けてしまう。
入院してから連日検査のハードスケジュールで、両親以外に病室を訪れるのは先生たちと身の回りのお世話をしてくれる栞さんだけだった。
栞さんから、湊先生は朗元さんの治療のためにパレスに残っていると聞いていた。
湊先生の顔を見て、口を真一文字に閉じる。意識してそうでもしないと朗元さんの容態を訊いてしまいそうだったから。
そんな私を見て察したのか、湊先生は苦笑しながらベッド脇まで歩いてきた。
「今日は医者としてではなく……おじい様の孫としてお見舞いに来たわ」
それは――訊いてもいいということ?
「おじい様を助けてくれてありがとう。もう大丈夫よ。今日パレスから戻ったわ。今は隣の病室にいる」
見えるわけもないのに、つい壁に視線を向けてしまう。