光のもとでⅠ
秋斗さんは黒のロングコートを腕にかけ、白シャツにグレーのVネックセーターを着ていた。ツカサはネイビーのコートを腕にかけている。フードがついていてボタンがトルグとなるとダッフルコートだろうか。細身のパンツはコーデュロイ。トップスは黒いニットのハイネックを着ていた。見た目からして隙が寸分もない感じ。
秋斗さんはベッドから少し離れた位置で止まり、うかがうような目で私を見る。
「具合はどう?」
言葉も声も表情も、動作も何もかもが私をうかがっている。ものすごく神経を遣って接してくれているように思えた。
「今日から――今日から家族以外の面会も許可が下りました」
なんて答えたらいいのかわからなくてそんなふうに答えると、
「それは具合がいいのか悪いのかを答えていることにはならない」
容赦なくツカサに指摘される。
秋斗さんはベッドから少し離れた位置で止まり、うかがうような目で私を見る。
「具合はどう?」
言葉も声も表情も、動作も何もかもが私をうかがっている。ものすごく神経を遣って接してくれているように思えた。
「今日から――今日から家族以外の面会も許可が下りました」
なんて答えたらいいのかわからなくてそんなふうに答えると、
「それは具合がいいのか悪いのかを答えていることにはならない」
容赦なくツカサに指摘される。