光のもとでⅠ

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 リハビリの負荷が減ると身体はだいぶ楽になり、私はリハビリと授業、治療と補習に追われて毎日を過ごした。
 相馬先生の治療が毎日あることで、身体に疲労を溜めすぎることなく日々を乗り切ることができた。
「勉強は順調か?」
「はい。わからないところはツカサや秋斗さんに教えてもらえるし……」
「……ストレスの脈の正体はそれか?」
 私は誰が見ても明らかなほどにうろたえていた。
「……努めて穏やかに振舞ってるみてぇだが、脈は正直だ。なんかあるなら吐いとけ。聞くだけはしてやるから」
「何も、ないです」
「……そうか」
「……嘘です」
「おい……」
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