光のもとでⅠ
23
「梓先生、最近道場に来ませんよね?」
席を立ち上がり、篠宮先生に話しかけたのは加納先輩。
「あぁ、暇がない」
言うと、だるそうに書類をまとめだした。
「麗ちゃんが寂しがってるから来てよー」
「麗二とは三百六十五日家で会ってるっ。外に出てまで会う必要なしっ」
「くっ、相変わらずだなぁ~」
……知り合い?
「篠宮梓、旧姓藤宮梓。先生は藤宮の人間だ」
あぁ、やっぱり……。
思いながら司先輩を見ると、
「加納の縁者、篠宮に嫁いで現在は篠宮梓。因みに、栞さんと姉さんの同級生」
と、教えてくれた。
篠宮先生に視線を戻そうとしたら、私の目の前に立っていた。
「付け加えるなら、湊が蹴った見合いを私が受けたってところかしらね?」
え……。
「ったく、どんな手を使って会長を味方につけたんだか……」
ぶつくさ言いながら悪態をつく。と、桃華さんが、
「でも、麗二様はお優しいでしょう?」
と、話に加わった。
すっかり忘れていたけれど、桃華さんは加納先輩と玲子先輩とは従兄妹関係なのだ。
席を立ち上がり、篠宮先生に話しかけたのは加納先輩。
「あぁ、暇がない」
言うと、だるそうに書類をまとめだした。
「麗ちゃんが寂しがってるから来てよー」
「麗二とは三百六十五日家で会ってるっ。外に出てまで会う必要なしっ」
「くっ、相変わらずだなぁ~」
……知り合い?
「篠宮梓、旧姓藤宮梓。先生は藤宮の人間だ」
あぁ、やっぱり……。
思いながら司先輩を見ると、
「加納の縁者、篠宮に嫁いで現在は篠宮梓。因みに、栞さんと姉さんの同級生」
と、教えてくれた。
篠宮先生に視線を戻そうとしたら、私の目の前に立っていた。
「付け加えるなら、湊が蹴った見合いを私が受けたってところかしらね?」
え……。
「ったく、どんな手を使って会長を味方につけたんだか……」
ぶつくさ言いながら悪態をつく。と、桃華さんが、
「でも、麗二様はお優しいでしょう?」
と、話に加わった。
すっかり忘れていたけれど、桃華さんは加納先輩と玲子先輩とは従兄妹関係なのだ。