光のもとでⅠ
「あの……話、もとに戻してもいいかな?」
 おずおずと申し出ると、
『OK』
 まだうな垂れ気味の唯兄が手サインつきで答えてくれた。
『確か、明日の六時五十分発だったよな』
「うん」
『秋斗先輩の性格なら、一時間前には空港に入ってるな……。ホテルで捕まえるのが一番確実だけど――』
『あんちゃん、大丈夫。秋斗さん、搭乗までは空港のVIPルームで過ごすことになってるから。そこに行けば問題ない』
『そこって簡単に入れるのか?』
『俺がいればなんとかなるんじゃん? っていうか、そこはなんとかしますとも。まずはさ、心配症の両親の説得じゃない?』
『そうだな……でも――』
 蒼兄はこちらに視線を戻した。
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