光のもとでⅠ
「ずいぶんはっきり答えやがんな? 御曹司どもにはそんなはっきり言わなかったやつがよ」
「……これから、はっきり言いに行くの。だから、先生、予行演習させてね。私――ツカサが好き。だから、だめ」
初めて口にした言葉はとてもドキドキした。
不整脈でドキドキしているのか、自分の発した言葉にドキドキしているのか、もうどっちがどっちかわからないけれど、とてもドキドキした。
「いい顔してんな」
そう言われた直後、ガシャンッ――。
けたたましい音が病室に響いた。
私も相馬先生も音のする方を見る。と、すごい剣幕の湊先生がいた。
「あんの男どもっ……」
相馬先生が湊先生の近くまで行くと、しゃがみこんで何かを持って立ち上がった。右手の人差し指と親指につままれているものは赤く見える。
「……これから、はっきり言いに行くの。だから、先生、予行演習させてね。私――ツカサが好き。だから、だめ」
初めて口にした言葉はとてもドキドキした。
不整脈でドキドキしているのか、自分の発した言葉にドキドキしているのか、もうどっちがどっちかわからないけれど、とてもドキドキした。
「いい顔してんな」
そう言われた直後、ガシャンッ――。
けたたましい音が病室に響いた。
私も相馬先生も音のする方を見る。と、すごい剣幕の湊先生がいた。
「あんの男どもっ……」
相馬先生が湊先生の近くまで行くと、しゃがみこんで何かを持って立ち上がった。右手の人差し指と親指につままれているものは赤く見える。