光のもとでⅠ
68
考えごとががあると眠れない、というのは強ち嘘ではないかもしれない。私は一睡もすることなく起きる時間を迎えた。
湊先生が病室にやってきたのは三時半過ぎ。
「調子はどう?」
「……苦しいとまではいかないけれど、動悸はしています」
「胸の音を聞かせて」
「はい」
胸に当てられる聴診器がひんやりと冷たかった。そのあと、脈拍と血圧を測り、全身のリンパの腫れを確認される。
湊先生は難しい顔をしていた。
「いいとは言えない。ただでさえ不整脈が起きているところに寝不足が重なってる。あんた、昨夜寝てないでしょ」
「……色々考えていたら眠れなくて」
湊先生が病室にやってきたのは三時半過ぎ。
「調子はどう?」
「……苦しいとまではいかないけれど、動悸はしています」
「胸の音を聞かせて」
「はい」
胸に当てられる聴診器がひんやりと冷たかった。そのあと、脈拍と血圧を測り、全身のリンパの腫れを確認される。
湊先生は難しい顔をしていた。
「いいとは言えない。ただでさえ不整脈が起きているところに寝不足が重なってる。あんた、昨夜寝てないでしょ」
「……色々考えていたら眠れなくて」