光のもとでⅠ
「くっ、間違いなく翠葉よ。だから言ったでしょう? 純粋培養だって」
 湊先生が口にすると、褒め言葉なのかなんなのかがわからなくなる。
「つまりはあんな常人らしくない人間の中に混ざっても大丈夫かってことよ」
 篠宮先生に改めて訊かれた。
 常人らしくない人間イコール生徒会メンバー……?
 話の流れ的にはそうだろう。
 でも、確かに常人からは少し逸脱している感はあるけれど、それでもみんな優しくてあたたかい人たぢだ。
 私が潰されてしまいそうな要素は見つからない。
「みんな個性的ですけど、優しくていい人たちですよ?」
「……なるほど、御園生翠葉も変人ということね」
 と、結論付けられた。
 篠宮先生から見た生徒会メンバーとはどんなものなのだろう?
 そんなことを不思議に思っていると、
「なーんか変なメンバーも増えたし、たまには生徒会に顔出すかなー?」
 つり目気味に見えなくもないべっ甲のメガネを外して胸ポケットにしまうと、藤宮先生が立ち上がった。
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