光のもとでⅠ
「無理はしないって約束だったでしょう?」
 責めるように言われたけれど、もうこの際何もかも甘んじて受けようと思う。
「ごめんなさい」
 一言謝ると、少し冷たいお母さんの手が額に置かれた。
「……で、どうだったの?」
 秋斗さんのことを訊かれていると思った。
「ちゃんと伝えることができた。でも、いってらっしゃいは言えなかった……」
 言う前に意識を失ってしまったから……。
「あぁ、それなんだけど……」
 湊先生が口を挟む。
「どっかのバカが当分アメリカに行ってるとかほざいたそうだけど、それ嘘よ」
「え……?」
 今、嘘って言った? 嘘って……言った?
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