光のもとでⅠ
放課後、ホームルームが終わってからすぐに三階へ上がったけれど、すでにツカサの姿はなかった。
「あっれー? 翠葉じゃん、どうした?」
嵐子先輩が優太先輩と廊下に出てきてくれた。
「ツカサ……もういませんね」
「あー……あいつ、ホームルームが終わるとすぐに部活行っちゃうからな」
それはツカサが特別なわけではない。藤宮の生徒なら誰もがそうなのだ。ホームルームが終わっていつまでも教室に残っている生徒はいない。だから、捕まえるのが余計に困難だった。
「でも、携帯にかければ捕まるんじゃん?」
優太先輩に海斗くんと同じことを言われて苦笑い。
「ちょっと……アナログ的手法でがんばってみたくて」
そんなふうに答えると、ふたりは顔を見合わせ「がんばれっ」と応援してくれた。
「あっれー? 翠葉じゃん、どうした?」
嵐子先輩が優太先輩と廊下に出てきてくれた。
「ツカサ……もういませんね」
「あー……あいつ、ホームルームが終わるとすぐに部活行っちゃうからな」
それはツカサが特別なわけではない。藤宮の生徒なら誰もがそうなのだ。ホームルームが終わっていつまでも教室に残っている生徒はいない。だから、捕まえるのが余計に困難だった。
「でも、携帯にかければ捕まるんじゃん?」
優太先輩に海斗くんと同じことを言われて苦笑い。
「ちょっと……アナログ的手法でがんばってみたくて」
そんなふうに答えると、ふたりは顔を見合わせ「がんばれっ」と応援してくれた。