光のもとでⅠ
きっと、桃華さんは蒼兄の言った「虫」の意味をきちんと理解して話に応じていたに違いない。
まだ出逢ったばかりの頃の会話を思い出し、恥ずかしくて頬に熱を持つ。
「嵐子、見て……翠葉ちゃん、こんなことで真っ赤なんだけど。どうしたらいい? このかわいい生き物」
「んー……食べていい? 優太、私この子食べてもいい? かわいくてむぎゅむぎゅ抱きしめるだけじゃ足りないんだけど」
「気持ちはわからなくもない。とりあえず、しっかりガードしてあげな」
優太先輩とは昇降口で別れ、私と嵐子先輩は桜香苑を抜けて大学敷地内にある梅林館へ向かった。
まだ出逢ったばかりの頃の会話を思い出し、恥ずかしくて頬に熱を持つ。
「嵐子、見て……翠葉ちゃん、こんなことで真っ赤なんだけど。どうしたらいい? このかわいい生き物」
「んー……食べていい? 優太、私この子食べてもいい? かわいくてむぎゅむぎゅ抱きしめるだけじゃ足りないんだけど」
「気持ちはわからなくもない。とりあえず、しっかりガードしてあげな」
優太先輩とは昇降口で別れ、私と嵐子先輩は桜香苑を抜けて大学敷地内にある梅林館へ向かった。