光のもとでⅠ
「翠葉、ガールズトークしよう!」
「え?」
「恋バナしよ!」
 嵐子先輩の突然の提案にびっくりしたものの、とてもタイムリーな話題に思えたからコクリと頷いた。

 梅林館では話せないということもあり、大学敷地内にあるカフェでお茶とケーキをオーダーした。
 ガールズトークに恋バナと言われても、どんなふうに話をしたらいいのかがわからない。そもそも、こういうのはどうしたら話が始まるのだろう。どこから何を話し始めるのだろう。
 何から……と考えていると、嵐子先輩が自分のことを話し始めた。
 優太先輩と出逢ったときのこと、「好き」と自覚した瞬間や受験校を変えて藤宮へ来たこと――。
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