光のもとでⅠ
「好きな人がいてもほかの人を好きになっちゃうのは、おかしくない、ですか……?」
「んー……おかしいおかしくないって一概には言えないよ。ただ、仕方ないじゃん。気持ちがそう動いちゃったんだもん。それを何度も繰り返す人は問題ありだと思う。でも、人の気持ちってそんな簡単にコロコロ変わらないと思うよ?」
嵐子先輩が話してくれたことをひとつひとつ反芻する。
「私……秋斗さんを好きだったはずなんです。でも――記憶がない間にツカサを好きになってしまって……。その気持ちに気づいた直後に記憶が戻って」
「あちゃ、そうだったのか」
「はい。もう、すごいパニックになってしまって……」
嵐子先輩は時折相槌を打ちながら聞いてくれていて、自然と自分の話をすることができた。
「そっかそっか。退院前にそんな出来事があったんだね」
「んー……おかしいおかしくないって一概には言えないよ。ただ、仕方ないじゃん。気持ちがそう動いちゃったんだもん。それを何度も繰り返す人は問題ありだと思う。でも、人の気持ちってそんな簡単にコロコロ変わらないと思うよ?」
嵐子先輩が話してくれたことをひとつひとつ反芻する。
「私……秋斗さんを好きだったはずなんです。でも――記憶がない間にツカサを好きになってしまって……。その気持ちに気づいた直後に記憶が戻って」
「あちゃ、そうだったのか」
「はい。もう、すごいパニックになってしまって……」
嵐子先輩は時折相槌を打ちながら聞いてくれていて、自然と自分の話をすることができた。
「そっかそっか。退院前にそんな出来事があったんだね」