光のもとでⅠ
私たちは人の行き来が少ないベンチに座った。途中、ツカサがあたたかい飲み物をふたつ買い、ひとつは私の手の中でカイロの役割をしている。
「話って?」
待ち伏せていたのは私なのに、改めて訊かれると困ってしまう。
ただ、好きだと伝えたいだけなのだ。
こういうとき、前置きにはどんな言葉が相応しいのだろう。
ヒュルル、と冷たい風が吹き抜けていく。けれど、不思議と寒いとは感じない。
ただ、隣にツカサがいるだけで、何もかもが違うように思う。
人気がないところでは、より相手の存在を強く感じるものなのだと知った。
「翠……時間がかかるなら――」
「っ……好きっ」
「話って?」
待ち伏せていたのは私なのに、改めて訊かれると困ってしまう。
ただ、好きだと伝えたいだけなのだ。
こういうとき、前置きにはどんな言葉が相応しいのだろう。
ヒュルル、と冷たい風が吹き抜けていく。けれど、不思議と寒いとは感じない。
ただ、隣にツカサがいるだけで、何もかもが違うように思う。
人気がないところでは、より相手の存在を強く感じるものなのだと知った。
「翠……時間がかかるなら――」
「っ……好きっ」