光のもとでⅠ
「私たちは自分が安心したいからここまで来たのであって、別に翠葉ちゃんが謝る必要はないんだからねっ」
茜先輩の言葉にどう返事をしようかと考えていると、
「茜先輩に一票」と、次々と声が上がる。
そのとき、私の携帯が鳴りだした。
「これ、どうしたらいいの……?」
普段の通話画面とは違ったため、海斗くんに助けを求めると、
「これでOK。ここに向かって普通に喋ってみ?」
「もしもし……」
『あ、出た出た。朝陽だけど、体は大丈夫?』
ディスプレイには王子スマイル全開の美都先輩が映っていた。
「あ、大丈夫です。ご心配おかけしてすみません」
『うん、大丈夫ならいいんだけどね。……あれ? みんなそこにいるの?』
え?
「はい、いますけど……でも、なんで?」
『だって、翠葉ちゃんの後ろ、みんなが顔覗かせてるから。司はいないみたいだね? あぁ千里もいないか』
「司先輩も来てはくれたんですけど、二言話したらドアを閉めました」
『それ、日本語おかしくない? 二言話して帰ったって言うならわかるんだけど』
「それが……保健室には足を踏み入れなかったものですから……」
『くっ、司らしいけど、バカだなぁ……』
こんな会話をしていても王子らしい品を標準装備で笑う。
茜先輩の言葉にどう返事をしようかと考えていると、
「茜先輩に一票」と、次々と声が上がる。
そのとき、私の携帯が鳴りだした。
「これ、どうしたらいいの……?」
普段の通話画面とは違ったため、海斗くんに助けを求めると、
「これでOK。ここに向かって普通に喋ってみ?」
「もしもし……」
『あ、出た出た。朝陽だけど、体は大丈夫?』
ディスプレイには王子スマイル全開の美都先輩が映っていた。
「あ、大丈夫です。ご心配おかけしてすみません」
『うん、大丈夫ならいいんだけどね。……あれ? みんなそこにいるの?』
え?
「はい、いますけど……でも、なんで?」
『だって、翠葉ちゃんの後ろ、みんなが顔覗かせてるから。司はいないみたいだね? あぁ千里もいないか』
「司先輩も来てはくれたんですけど、二言話したらドアを閉めました」
『それ、日本語おかしくない? 二言話して帰ったって言うならわかるんだけど』
「それが……保健室には足を踏み入れなかったものですから……」
『くっ、司らしいけど、バカだなぁ……』
こんな会話をしていても王子らしい品を標準装備で笑う。