光のもとでⅠ
思えば、入学してからツカサに色んなことを教えてもらってきた。いつも側にいて、いつも厳しくて、でも、たくさんのことを教えてくれた人。
どれほどこっぴどく突き放しても、そのあとはきちんと回収作業をしてくれる人だった。
不意に、一歩を踏み出せなかったときを思い出す。病院までの道のりをツカサが付き添ってくれた。あのとき――「今」を見て先に生かせと教えてくれた。それでも怖いと思うのなら、何度でも上書きしてくれると、壊れるたびにリカバリーしてくれると言ってくれた。
「……ツカサ、嘘、つく?」
「さぁ、どうかな……」
「嘘にしないで――私が壊れるたびにリカバリーしてくれるって言ったの……無効にしないでっ」
コーンポタージュの缶を握る手に力がこもる。視線はツカサの方を向いてはいなかった。枯れた葉に固定したままツカサの反応を待つ。
どれほどこっぴどく突き放しても、そのあとはきちんと回収作業をしてくれる人だった。
不意に、一歩を踏み出せなかったときを思い出す。病院までの道のりをツカサが付き添ってくれた。あのとき――「今」を見て先に生かせと教えてくれた。それでも怖いと思うのなら、何度でも上書きしてくれると、壊れるたびにリカバリーしてくれると言ってくれた。
「……ツカサ、嘘、つく?」
「さぁ、どうかな……」
「嘘にしないで――私が壊れるたびにリカバリーしてくれるって言ったの……無効にしないでっ」
コーンポタージュの缶を握る手に力がこもる。視線はツカサの方を向いてはいなかった。枯れた葉に固定したままツカサの反応を待つ。