光のもとでⅠ
「翠……もう八時。さすがにこれ以上は身体に良くない」
 言われて渋々腕の力を緩める。
「マンションまで送っていくから、その前に家に連絡」
「はい」
 家に連絡をすると唯兄が「迎えに行こうか?」と言ってくれた。
 私は思わずツカサの顔を見てしまう。
 すると、ツカサが携帯を取った。
「自分が送るから不要です」
 言うなり切ってしまうから少し笑った。
「何?」
「ううん……ツカサと唯兄っていつもこんな感じだなって思っただけ」
「……これは唯さんが悪いと思うけど?」
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