光のもとでⅠ
「とりあえず……今以上に体調を崩さないといいのだけど……」
簾条の言葉に俺たちは頷いた。
記憶が戻ってからと言うものの、御園生の食欲はひどく落ちて、顔色は拍車をかけて悪くなっていった。マスクは、まるでそれらすべてを隠すためにつけているんじゃないかと思うほどだった。
「大晦日……来れるかな」
なんとなしに口にした言葉に、
「風邪ひいて来れないとかは絶対に許さないって言っておいたわ」
簾条の言葉にはっと顔を上げる。
「「桃華、ぐっじょぶ!」」
海斗と立花がすぐさま反応する。
「佐野、大丈夫よ……。翠葉、今は周りが見えていないけど、でも、私たちが四月から築いてきたものが無になったわけじゃない。それは私たちが翠葉をこんなに心配していることが証明しているでしょう?」
「そうだよ。俺たちがなかったことにさせなければいい」
「大丈夫。翠葉はちゃんと気づいてくれるっ!」
「……あぁ、そうだな」
簾条の言葉に俺たちは頷いた。
記憶が戻ってからと言うものの、御園生の食欲はひどく落ちて、顔色は拍車をかけて悪くなっていった。マスクは、まるでそれらすべてを隠すためにつけているんじゃないかと思うほどだった。
「大晦日……来れるかな」
なんとなしに口にした言葉に、
「風邪ひいて来れないとかは絶対に許さないって言っておいたわ」
簾条の言葉にはっと顔を上げる。
「「桃華、ぐっじょぶ!」」
海斗と立花がすぐさま反応する。
「佐野、大丈夫よ……。翠葉、今は周りが見えていないけど、でも、私たちが四月から築いてきたものが無になったわけじゃない。それは私たちが翠葉をこんなに心配していることが証明しているでしょう?」
「そうだよ。俺たちがなかったことにさせなければいい」
「大丈夫。翠葉はちゃんと気づいてくれるっ!」
「……あぁ、そうだな」