光のもとでⅠ
 弁当を食べ終わると、立花と海斗は準備当番ということでそそくさとその場をあとにした。
 藤棚に残った俺と簾条はある意味「やっちゃった者同士」で、なんとも言えない表情を突き合わせる。
「さすがに後味悪いわよね。明日から休みでそうそう会えないわけだし……」
「これ、簾条経由で御園生さんにフォロー頼めないかな?」
「私も同じこと考えてた。だって……あの子どう見てもキャパシティオーバーだもの」
「本当……。そんなところに自分たちのなんやかやを増やすつもりはなかったんだけど……」
「言った言葉は戻ってこないわ。でも、そのあとのフォローならできる。だから、私たちも前へ進みましょう」
「……だな」
 俺は簾条にフォローを頼んで藤棚をあとにした。
 御園生――いつでもいい。待ってる。だから……潰れるな。
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