光のもとでⅠ
自分の中で結論は出ているのに、自我に負けた。口が勝手に開く。
私はスノウに視線を固定したまま訊いていた。
「翠葉ちゃん……どうして藤宮先輩を避けてるの?」
ずっと不思議で、とても知りたかったこと。
「紅葉祭のとき――泣いちゃうくらい好きって思ってたのは、藤宮先輩のことだよね?」
「っ……」
藤宮先輩を意識して赤面している翠葉ちゃんがかわいかった。「好き」という感情を持て余して、さらには片思いで失恋してしまったと勘違いして泣いている翠葉ちゃんはとても真剣で、自分の気持ちを真っ直ぐ受け止めていて好きだと思った。
なのに、今はどうして百八十度態度が変わってしまったの?
藤宮先輩を好きな気持ちは変わっていないと思えるのに、どうしてそんなに態度が一変してしまったの?
訊いていいこと悪いこと、踏み込んでいいこと悪いこと、あるのは知ってる。知ってるけど、でも――どうしてっ?
私はスノウに視線を固定したまま訊いていた。
「翠葉ちゃん……どうして藤宮先輩を避けてるの?」
ずっと不思議で、とても知りたかったこと。
「紅葉祭のとき――泣いちゃうくらい好きって思ってたのは、藤宮先輩のことだよね?」
「っ……」
藤宮先輩を意識して赤面している翠葉ちゃんがかわいかった。「好き」という感情を持て余して、さらには片思いで失恋してしまったと勘違いして泣いている翠葉ちゃんはとても真剣で、自分の気持ちを真っ直ぐ受け止めていて好きだと思った。
なのに、今はどうして百八十度態度が変わってしまったの?
藤宮先輩を好きな気持ちは変わっていないと思えるのに、どうしてそんなに態度が一変してしまったの?
訊いていいこと悪いこと、踏み込んでいいこと悪いこと、あるのは知ってる。知ってるけど、でも――どうしてっ?