光のもとでⅠ
「……支度っつっても俺あんま荷物ないや」
幸倉には夏服が少しあるくらいで冬服はひとつもない。そういう意味では洋服の分量はそれなり。でも、ほかに必要なものと言ったらパソコンとその他資料くらいだった。
「俺、身軽だなぁ……」
いきなり転勤を申し渡されても三十分で用意できる自信がある。
「唯、手ぇ休めないでさっさと終わらせる」
俺の部屋であんちゃんが必要な資料とそうでないものを選別し、ダンボールに詰めてくれていた。そこへリィがやってくる。
「あ……そっか。唯兄の洋服、冬服は幸倉にないものね?」
「そうそう。ホテルからこっちには持ってきたけど、幸倉には夏服がちょろっと置いてある程度だからさ。あ、あんちゃん、そこの赤いファイルも入れといて」
「っていうか、ここに積んであるの全部だろ?」
「うん。よろしく」
気づけば部屋には三つのダンボールが積み上がっていた。
幸倉には夏服が少しあるくらいで冬服はひとつもない。そういう意味では洋服の分量はそれなり。でも、ほかに必要なものと言ったらパソコンとその他資料くらいだった。
「俺、身軽だなぁ……」
いきなり転勤を申し渡されても三十分で用意できる自信がある。
「唯、手ぇ休めないでさっさと終わらせる」
俺の部屋であんちゃんが必要な資料とそうでないものを選別し、ダンボールに詰めてくれていた。そこへリィがやってくる。
「あ……そっか。唯兄の洋服、冬服は幸倉にないものね?」
「そうそう。ホテルからこっちには持ってきたけど、幸倉には夏服がちょろっと置いてある程度だからさ。あ、あんちゃん、そこの赤いファイルも入れといて」
「っていうか、ここに積んであるの全部だろ?」
「うん。よろしく」
気づけば部屋には三つのダンボールが積み上がっていた。