光のもとでⅠ
左手に少し力が伝ってきたのと同時に声を発する。
「私の行動や言動で、友達に嫌な思いさせちゃったの。――佐野くんと桃華さんと香乃子ちゃん。言葉にして教えてくれたのは三人だけど……もっとたくさんの人に嫌な思いをさせてるんだと思う。――でも、どうしても身動きが取れなくて……」
「……概要だけ? 肝心の内容は話してくれないの?」
佐野っちと桃華嬢の件は知ってる。けど、紅葉祭実行委員でリィの付き人やってくれてたカノコちゃんの件は知らない。それはあんちゃんも同じなはず。
「今抱えてるものが原因で胃に負担かかってんじゃないの? 話して楽になるなら話せばいいのに。これで不整脈まで出てきたら目も当てらんないよ?」
「唯、ストップ。それじゃ翠葉が話せない」
「でもっ……」
わかってるよ……。こういう訊き方をしないためにあんちゃんが口を噤んでたことは。知ってるからこその俺じゃないかな? だって、リィはここまで追い詰めないと言わないじゃん。
「私の行動や言動で、友達に嫌な思いさせちゃったの。――佐野くんと桃華さんと香乃子ちゃん。言葉にして教えてくれたのは三人だけど……もっとたくさんの人に嫌な思いをさせてるんだと思う。――でも、どうしても身動きが取れなくて……」
「……概要だけ? 肝心の内容は話してくれないの?」
佐野っちと桃華嬢の件は知ってる。けど、紅葉祭実行委員でリィの付き人やってくれてたカノコちゃんの件は知らない。それはあんちゃんも同じなはず。
「今抱えてるものが原因で胃に負担かかってんじゃないの? 話して楽になるなら話せばいいのに。これで不整脈まで出てきたら目も当てらんないよ?」
「唯、ストップ。それじゃ翠葉が話せない」
「でもっ……」
わかってるよ……。こういう訊き方をしないためにあんちゃんが口を噤んでたことは。知ってるからこその俺じゃないかな? だって、リィはここまで追い詰めないと言わないじゃん。