光のもとでⅠ
レストランには俺たちを除く人間が揃っており、皆が朝食を食べ始めていた。
しかし、いない人間もいる。
……まずこのタイミングでは現れないだろうな。
すでに到着しているはずのじーさんがいなかった。そして、紫さんも。
きっとふたりは式までゲストルームに待機しているのだろう。
隣を歩く彼女は、きらきらと目を輝かせてひとつのテーブルの真ん中に視線を固定していた。
どのテーブルの上にもケーキスタンドが置かれており、そこに青い花と赤い実、アイビーなどが飾られている。
「翠葉ちゃんたちのテーブルにも同じものがあるよ」
「あ、わ……すみません」
彼女は慌てて口もとを押さえたけれど、
「どうして謝るの? 足を止めていたわけでもないのに」
「え……?」
じっと物を見つめていたにも関わらず、彼女はしっかりと歩いていた。
しかし、いない人間もいる。
……まずこのタイミングでは現れないだろうな。
すでに到着しているはずのじーさんがいなかった。そして、紫さんも。
きっとふたりは式までゲストルームに待機しているのだろう。
隣を歩く彼女は、きらきらと目を輝かせてひとつのテーブルの真ん中に視線を固定していた。
どのテーブルの上にもケーキスタンドが置かれており、そこに青い花と赤い実、アイビーなどが飾られている。
「翠葉ちゃんたちのテーブルにも同じものがあるよ」
「あ、わ……すみません」
彼女は慌てて口もとを押さえたけれど、
「どうして謝るの? 足を止めていたわけでもないのに」
「え……?」
じっと物を見つめていたにも関わらず、彼女はしっかりと歩いていた。