光のもとでⅠ
実は双子です、と言われても誰も疑わないような、ふたりの声の重なり具合に嫌気がさす。
「なんだよ。翠葉送ってきたんだろ?」
海斗に言われて冷ややかに睨む。
「送ってきたから何?」
そこで嫌なことが起こるとは考えないのか。
「なんかあった?」
兄さんに声をかけられたけど、ここで話すほど素直でもない。
「まぁ……お姫様は難しい子だからね」
ため息と苦笑を交えて言ったのは秋兄。
「翠葉ちゃんのことだ。司の手がなくても歩けるとか言われたんじゃないの?」
「…………」
「黙秘は肯定って教えたろ?」
わかっていても黙秘以外の手段がないときだってある。
第一、答えるイコール肯定でもあるのだから、どちらでもかまわないじゃないかと思った。
「なんだよ。翠葉送ってきたんだろ?」
海斗に言われて冷ややかに睨む。
「送ってきたから何?」
そこで嫌なことが起こるとは考えないのか。
「なんかあった?」
兄さんに声をかけられたけど、ここで話すほど素直でもない。
「まぁ……お姫様は難しい子だからね」
ため息と苦笑を交えて言ったのは秋兄。
「翠葉ちゃんのことだ。司の手がなくても歩けるとか言われたんじゃないの?」
「…………」
「黙秘は肯定って教えたろ?」
わかっていても黙秘以外の手段がないときだってある。
第一、答えるイコール肯定でもあるのだから、どちらでもかまわないじゃないかと思った。